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X300、グレードによる違い

先日、DD6に乗せて頂いたことで、ついにX300のすべてのエンジンを体験することが出来ました。
そこで、グレード別にインプレを書いておこうと思います。


<3.2リッター>
○基本おさらい
215ps/5100rpm、32.1kgm/4500rpm
ミッションはZFの機械式。ファイナルは4リッターに比べかなり低められている(3.54>4.09)。
素の3.2の場合、トラコン、クルコンなどの装備は付いていない。


車重が、車検証表記では全く4リッターと同じになっているものの、実際にはだいぶ軽いです。そのため、鼻先が軽く、良く曲がり、またブレーキも同じものとは思えない程よく利きます。
1.8トンもあるクルマとは思えないほどコントローラブルです。

エンジンは、排気量が少ない分フリクションが少ないので、4リッターと違い非常に軽く吹け上がります。低められたファイナルとの相乗効果で、出足も非常に軽やかで、3.2リッターゆえのトルク不足は特に感じません。
ただし、高速道路では少し力不足を感じることもあるでしょう。ファイナルが低いのですぐにキックダウンしてしまうのを煩わしく思う方もあるかもしれません。

機械式ATも、調整されていればショック皆無で素晴らしいです。要らぬ学習をするコンピュータがないので、キックダウンケーブルをバシッと調整すれば、むしろ電子制御よりも滑らかにできると思います。

総じて、3.2リッターはスポーツサルーンとしてかなりの資質を備えていると言えます。本国では、LSDを採用した3.2スポーツというグレードがありますが、これがおそらくX300のなかでもっともスポーティなモデルでしょう。
あまり高速移動をすることがない方にはこちらを強くお勧めします。さわやかな気分になるいいクルマです。


<4.0リッター>
○基本おさらい
245ps/4800rpm 39.9kgm/4000rpm
ミッションはZFの電子制御。ファイナルは3.2よりも高い。
ファイナルの違いとトルクフルなエンジンのおかげで燃費は3.2よりも上。
ソブリンはオプションフル装備なので、車重はセレクトよりも若干増えている。


まず、上屋が重い分、足周りも相対的に柔らかく感じられます。
そして、車重が重く、ファイナルが高いことと相まって、走り出しはかなりソフトな印象です。
特に、トラクションコントロールとクルーズコントロールがついているソブリンは、アクセルワイヤーとの兼ね合いで余計に吹け上がりがマイルドな印象を受けます。

しかし、トルクが断然太いので、がばっと踏むと結構な勢いで走ります。本気を出せば、街中だとどんなクルマ相手でも、スタートダッシュで遅れをとることはあまりありません。スペックよりももっとパワーがあるような印象です。
この太いトルクが、3.2と比べたとき、高速で圧倒的なアドバンテージとなります。速度が乗っているときの追い越し、あるいは坂道などでも全く痛痒感はなく、すーっと走ってくれます。非常に高級車らしい感覚を味わえます。

しかし、代償としてブレーキは3.2よりも利きにくいです。3.2オーナーが「こんな甘いブレーキで大丈夫?これ正常なの?」と言ったくらい印象は違います。
また、ATは、電子制御のため、変な学習をするとショックが出ることがままありますが、正常であればなめらかな変速を味わえます。

全体的に、癒し系です。常に重厚で、心地よい乗り味です。
一般的なジャガーらしさ、という点では、このクルマが一番濃いとも言えます。



<XJR>
○基本おさらい
325ps/5000rpm 52.2kgm/3050rpm
4リッターにスーパーチャージャーをくくりつけた本気仕様。
ばねレートとショックの減衰力は上げられており、標準で17インチを履く。
デフはLSD、リアにスタビが付く。しかし、ブレーキやブッシュ等は特に他と変わる所無し。
燃費は極悪と言われるが、おとなしく走ると意外と伸びる。


スーパーチャージャーモデルも、現在の基準で考えるとむちゃくちゃ速いというほどではなくなってしまいました。通常使用を考えると、通常の4リッターで十分以上です。
しかし、トルクの太さはやはり相当で、町中で乗るときには2000回転以上まで回す必要はまずありません。

高速域での追い越し加速はさらにそのトルクの恩恵を味わえます。
3000回転以上の加速はさすがに300psオーバーのクルマだけあります。

車重はソブリンよりさらに重いので、ブレーキの効きは残念ながらさらに甘いくらいです。Rを買ったら、タイヤの状態は常に万全にしておく必要がありそうです。
ダストフリータイプのパッドなどを装着するとさらに利かなくなるので、注意が必要です。
ここがR最大の弱点でしょう。

リアスタビとLSDが、このモデルの一番の価値と言えるかもしれません。高速道路のレーンチェンジや、山道での走行では、リアスタビが絶大な効果を発揮します。リアの粘りが通常モデルとは全く違います。
ATはGMのターボハイドロマティックですが、乗った限りではZFと感触の差をつかめるほどの違いはありませんでした。音が若干違うかな、というくらいの違いしか分かりません。変速は非常になめらかで好印象です。


<XJ12/Daimler Double Six>
○基本おさらい
315ps/5000rpm 48.7kgm/2850rpm
ジャガー最後のV12。
足回りは、重くなった車重を支えるために、ショックがスポーツショックになっている。
内装はコノリーハイドが奢られ、普通のX300とは全く違う趣となっている。

V12の滑らかさはさすがに直6とは別格で、5.3L時代とも違い非常にスムーズかつ軽やかに吹け上がります。
SCと違い、本当に下の方からトルクが立ち上がるので、出足から非常に早いです。スペック上はXJRの方が上ですが、最高速での争いでなければ、日常ではこちらの方が速く感じます。

NAの直6モデルよりもダンパーの減衰力が高いおかげで、意外とスポーティな走りにも耐えます。
逆を言えば、NA 4.0リッターが一番乗り心地は良いのではないかと思います。
ブレーキはやはり若干容量不足気味で、やや注意が必要ですが、通常使用では問題ないでしょう。

ATはXJRと同じGM製ですが、こちらもV12との相性は悪くなく、非常に滑らかです。
5.3L時代の3速と違い、4速になったことでかなり洗練された印象を受けます。

余裕があれば、ぜひこれを選びたいところです。
旧モデルと比べれば非常に信頼性も上がっています。おそらく、90年代までに作られたV12搭載車のなかでは、センチュリーを除き最もリーズナブルかつ安心して乗れるクルマだと思います。
総じてすばらしいクルマです。


ということで、X300の全般的なインプレでした。
X308にも乗せて頂きましたが、見た目や機構は大きく違わないのに、エンジンとミッションのおかげで明らかに「現代のクルマ」になっているのが面白いところです。
クラシックな濃い世界は明らかにX300の方が味わえますね。
真骨頂はやはりDD6でしょう。

同じシャシーと同じボディでここまでの違いを演出してしまうジャガーのエンジニアリングには、本当に驚かされます。
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テーマ : 英国・イギリス車
ジャンル : 車・バイク

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