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タイヤのお話

扁平率と乗り心地やグリップ等についてのお話を少し。

扁平率の低いタイヤの方が見るからにタイヤが薄く、乗り心地は悪くなるように見えますが、実際はそうではありません。
この話をするには、まずタイヤの部分部分の剛性についてお話しする必要があります。

タイヤは空気の入った風船のようなものだと思ってください。
そのとき、

サイドウォールの剛性:サイドウォールの変形しにくさ
リング剛性:タイヤ全体が丸くあろうとする強さ
トレッド剛性:接地面の変形のしにくさ

の3つが、乗り心地とグリップの大きなファクターとなります。


扁平率が下がると、サイドウォールの剛性は低くなります。
具体的には下の図のようになります。



扁平率が高いと、サイドウォールはまっすぐに近い形で立ち上がるので、縦方向の力に強くなり、つぶれにくくなります(剛性が上がる)。
一方、扁平率が低いと、サイドウォールの形状が丸くなり、つぶれやすくなります(剛性が下がる)。
従って、扁平率が下がると、ばねとしてのレートが下がり、乗り心地は薄くなったのとは裏腹によくなります。
F1などのレーシングカーのサイドウォールが異常にハイトを高くしてあるのは、サイドウォール剛性をあげるためです。
こうなると、ハンドリングも実は扁平率の高いタイヤの方がよくなります。サイドウォール剛性が高い分、タイヤがクイックに反応するからです。
従って、ハンドリングを軽くしたければ、扁平率をあげ、タイヤ幅を相対的に狭くした方がよい、ということになります。


それでは、リング剛性はどうなるかと言いますと、これは低扁平のほうが高くなります。
下の図を見てください。



ハイトが高いタイヤは、丸くいようとする力は弱いので、接地面は若干つぶれたようになります。
一方、ハイトの低いタイヤは、丸いままでいようとする力は強い=リング剛性は高いです。

しかし、車重がかかったときや、段差等で強い入力があったとき、つまりタイヤに加重がかかったときには、サイドウォール剛性の関係で、高扁平タイヤではタイヤのサイドウォール自体は突っ張ったままです。
しかし、低扁平タイヤは、周りが丸いままサイドウォールはつぶれるので、ホイール自体が下に下がるような形でつぶれます。
よって、加重がかかったときには、ホイールが中でぐにゃぐにゃ動くような状態になり、ハンドリングのレスポンスは悪化する訳です。

グリップに関してはどうでしょうか。
一般には、低扁平タイヤの方がグリップがよいと言われますが・・・。
接地面のイメージです。



上が高扁平、下が低扁平のイメージです。
矢印は前後方向を表しています。

高扁平タイヤは、リング剛性が弱いので、前後方向につぶれたようになりますが、1番最初のイメージをみると分かるように、横方向の接地面は丸みを帯びて狭くなってしまうので、どちらかというと縦長になってしまいます。

低扁平タイヤはリング剛性が高いので、前後方向の接地面積は狭くなります。しかし、横方向の接地面積は丸みが少ないため広くなり、どちらかというと横長になります。

そのため、実際の接地面積は大してかわりません。
それでは、なぜ低扁平タイヤの方がグリップがいいように言われるかというと、それはトレッド面の剛性によります。



上が高扁平タイヤ、下が低扁平タイヤのトレッドのイメージです。
高扁平タイヤでは、接地している部分が丸みを帯びているため、横、あるいは斜めに力を受けると変形しやすくなっています。
そのため、横Gを受けたときに耐えられる限界が低くなります。

一方、低扁平タイヤでは、接地面がまっすぐになっていて、変形しにくい(トレッド剛性が高い)ため、強い横Gに耐えることができます。

よって、走行中の横方向のグリップは低扁平タイヤの方が高いということになります。

ただし、これらは素材、空気圧その他条件が一緒のときの話です。
実際にはメーカー側がそれぞれのサイズに応じた適正な設計を行っているため、扁平率が40などの超低扁平率タイヤでは故意にサイドウォール剛性があげられ、そのために乗り心地が悪化しているということは往々にしてあります。
ただ、X300の標準サイズである225/60あるいは225/55というレベルでの話であれば、ほとんど設計時の差はないと思いますので、普段乗りの場合は60の方が乗り心地固めでハンドリングはクイック、しかし限界は55の方が高い、というようなことになると思います。

以上、本で読んで得た知識の受け売りでした(笑)
正直、最初にこのことを知ったときには全く目から鱗でした。どう見ても分厚いタイヤの方が柔らかそうなのですが、そうも単純な話ではなかった訳なんですね。
もちろん、中に入っている空気の量でこれまた話は変わってきますので、非常に難しいところです。

ちなみに、現在大手タイヤメーカーでは、すべてコンピュータのシミュレーションを用いてタイヤを設計しているらしく、そのためタイヤメーカーによる品質の差というのはかなり縮まってきているのが現実のようです。
つまり、一流メーカーのタイヤさえ買えば、何を買ってもだいたい満足できるということですね。
自動車自体も昔ほど個性がないが品質は著しく向上しているのと同じことのようです。
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テーマ : 自動車全般
ジャンル : 車・バイク

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